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【275号】心通う体験だからこそ学びが広がる

校⻑だより

【校長だより 275号】

3月7日(火)、今日の小樽も暖かくて晴れ模様。日中の気温が10℃になりました。

小樽明峰高校は今日、定期試験が終了し先生方は成績付けをしました。補習や追試・補充授業の時間割やその準備もしました。先生方は、1年生の社会体験学習の報告集づくりにも取り掛かっています。

実習生を受け入れてくださった社会体験先のみなさま、この1年間、コロナ禍にも関わらず生徒、教員ともども大変お世話になりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

【 社会体験学習先の皆様へ 】

ようやく新型コロナウイルス感染症の収束が近づいてきたように思います。小樽明峰高校でも生徒とともに行動制限をしながら感染防止に取り組む1年間でした。そのなかで可能な学習の取り組みを模索しつつ、28年目の社会体験学習が終わりました。

高校1年生が毎週、地域に飛び出して、先生や親、親戚以外の社会人と接する機会は意外とありません。ましてやコロナ禍では、そう容易くなかったはずです。それでも、本校の生徒たちに関わってくださった小樽の地域をはじめ様々な職種の体験先の皆様、本当にありがとうございました。

今年度の社会体験学習は、コロナ禍で前期の実習体験ができないと判断しました。学校では、生徒にどんな体験先があるかを紹介し、自分が体験したい実習先の【 調べ学習 】をおこないました。どの体験先で、どんな方が、どんな思いでお店や施設を運営されてるかを調べました。そうすると体験先の方々の個性やこだわり、地域愛などが伝わってくるのです。

5月には、1年生の各教室で【 地域の魅力発見講演会 】を数回開きました。介護施設長、商店街の理事長、昆布専門店社長、パティシエオーナー、エネルギー事業者、ボクシングジム会長、HIPHOPのダンスインストラクター、お寿司屋さん、ラジオパーソナリティー・プロデューサーと様々な方が生徒を前に職業観について話してくださりとても好評でした。生徒たちにとって講演会は、人と関わることで発見するおもしろさ、そして生き方を学ぶ機会になり、我々教員にとっても心に響く内容となりました。

生徒たちは体験先へ向かう前に、希望する実習先の志望理由をまとめたり、挨拶の練習を入念におこなって、後期の10月21日から6回の体験実習をおこないました。

体験先の方々には、まるで我が子を見守るかのように優しく迎えていただき、真剣に関わっていただきました。戦力としては振るわない実習生たちですが、それぞれの体験先で心の通う体験をさせていただき、生徒たちなりに社会で働くことの意味や意義、大人の背中から学ぶ点、憧れる大人像を感じることが多かったように思います。 

生徒たちにとって皆様と関わった時間が、心のふるさととして刻まれ、この経験がやがて社会へはばたく時に生かされることを願って止みません。実習に関わったすべての皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

小樽明峰高校 校長 石澤 隆一

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