【校長だより 85号】
7月9日(土)と10日(日)の午後、小樽市の塩谷神社で例大祭がおこなわれ、小樽明峰高校の3名の生徒が「松前奴(まつまえやっこ)行列」に参加しました。
塩谷の街は小樽市中心部から7~8kmほど西にある海に面した市内の地域です。塩谷神社は、小樽最古の神社とも言われる歴史ある神社のひとつです。
塩谷神社は、1674年(江戸時代の延宝2年)、ニシンの漁場だったこの地に、京都の伏見稲荷神社から御分霊されて建てられたのが始まりのようです(1680年説もあります)。木からリンゴが落ちるのを見て万有引力を発見したという逸話がある、あのニュートンが生きていた頃の話です。
塩谷神社の「松前奴」は、明治時代の初めから続く伝統行事です。奴(やっこ)たちが4mの長柄を振り立てて、石狩湾をのぞむ塩谷海岸から塩谷神社まで約1.8kmの道を40分かけて練り歩きます。
本校の太鼓部員3名が、小樽の文化に触れる良い機会として、小池教頭の引率でこの伝統行事に参加しました。「松前奴」は、地域の方々に親しまれている年中行事として、沿道で見物する人たちがいました。小樽市の塩谷の地で約350年もの間、神社が大切に守られ、そしてこの「松前奴」は、約150年の間、途中で途切れることなく伝承されてきたことに驚きました。この地に住んで生きてきた人々の思いが、歴史として根付いていることにあらためて感動しました。
経験した生徒のみなさん、小池教頭、お疲れさまでした。奴姿、格好良かったです。
小樽明峰高校 校長 石澤 隆一
(この記事を読んで、興味を持った人。来年はあなたも参加してみませんか? 参加してみたい人は、来年の5月くらいなったら小池に声をかけてください。教頭 小池幸晴)