【校長だより 106号】
7月31日(日)、小樽は今日も夏真っ盛り。午後には気温が30℃近くまであがり、暑い日が続きます。
小樽明峰高校の体育館では、午後にバドミントン部の練習がおこなわれました。サーキットトレーニングやラケットを振りながら飛び回る激しい練習に励む汗だくのバドミントン部員。
そのなかに、札幌市南区の常盤(ときわ)から片道2時間半かけて登校する女子生徒を見つけました。その1年生の女子部員に話を聞いてみました。
■入学して4か月が経ちました。明峰高校での生活はどうですか?
●楽しいです。男子がふざけているのを見ているだけでおもしろいし、学校行事やクラス旗づくりで友達と雑談するが好きで、学校生活が楽しいです。
■登校時間2時間半ということは、往復5時間かけて通っているということですね。通学は大変ではないですか?
●通学には慣れました。朝6時5分に家を出発して、バス・地下鉄・JRを乗り継いで小樽へ向かいます。小樽駅からは歩いて登校しています。学校到着は8時25分くらいです。通学中は、携帯を見たり、音楽を聴いたり、読書したり、JR車内で寝ることもあります。小樽への通学は、旅行気分で楽しいです。通学途中で会う札幌の友達とも遊べるし、辛いと思ったことはありません。ただ、交通費がかかるのが困りますが。
■なぜ明峰高校を選んだのですか?
●同じ札幌市南区から明峰高校に通って卒業した先輩の影響です。明峰は、社会体験学習や総合表現学習など他の学校にはないことが学べる高校だし、先輩が楽しそうに学校のことを教えてくれるので明峰を選びました。顧問の大石先生と話すのも、とてもおもしろくて気に入っています。
■偉いね。良く通ってきています。部活動をすると帰りが遅くなりますが、ご家族は心配していませんか?
●親は心配していますが、「しょうがないね。」と言っています。スマホで私の位置情報が分かるように設定して見守ってくれています。
■将来はどんなことをしてみたいですか?
●まだ決めていませんが、できれば公務員になりたいです。勉強しないと。
そんな女子部員を見守るバドミントン部顧問の大石先生に話を聞きました。
■大石先生は、遠距離通学する生徒を見守っていてどうですか?
●通学にかかる時間に見合った教育をしてあげたいです。大人になった時に、明峰での教育が生かされるようにたくさん関わっていきたいと思います。
本校は、全校生徒の半数以上が札幌方面から通学しています。1時間や2時間かけてJRやバスを利用して登校しているのです。
入学生の全員が事前に学校説明会に参加して、自ら受験を決意し入学してきました。なかにはかつて不登校を経験し、それを乗り越えようと入学する生徒も少なくありません。そんな生徒たちが、楽しそうに通学路の坂を登ってくる姿を見ると、愛おしく思えてなりません。
今までできなかったことができるように成長を積み重ねて、安心して人間関係を築いていく学校。そんな明峰での高校生活を送ってほしいと願っています。明峰高校は今後も、そんな頑張る生徒たちをサポートしていきたいです。
小樽明峰高校 校長 石澤 隆一