【校長だより 132号】
9月11日(水)、朝の雨は午前中に止んで、小樽は薄い雲の切れ間から青空が見える秋らしい天気に変わりました。暑さが過ぎ去り、気持ちの良い季節になりました。
小樽明峰高校は今日も通常授業をおこないました。1週間後には定期考査が控えています。1年生は午後のロングホームルームの時間に、体育館で【 性教育講演会 】を開きました。
毎年開催される性教育講演会は、1年生を対象に今年も実施しています。
講演会では、科学的に妊娠・出産・誕生の仕組みを知ることで、誰もが持ってきた生まれる力や生命の素晴らしさを学びました。性感染症や正しい避妊の方法を理解して、適切な行動のできる人に成長することを目的に、講演を聞いて映像を見ながら性教育の学習を深めました。
助産師の吉裕子(よし ゆうこ)先生は、優しく語りかけるように性に関する知識や出産について語りながら、生徒たちに生命の素晴らしさを伝えてくれました。
助産師の澤谷幸希子先生も一緒に来校してサポートしてくださいました。生徒たちは、吉先生の「妊娠期間って何ヶ月?」など様々な問いかけを一緒に考えながら講演を聞いていました。
赤ちゃんが産まれてくる様子が映像で流れると、それを見守る助産師や家族、様々な人たちの思いを感じ取ることができました。生徒たちは、自分もこうして産まれてきたと想像できたでしょうか。「人間が産まれるってすごい!」「感動しました!」などの感想を聞かせてくれました。
休憩を挟んで後半は、等身大で実物とほぼ同じ重さの赤ちゃん人形を抱っこする体験をしました。腕から腕へ慎重に手渡されていく赤ちゃん人形。生命の重みを感じながら生徒たちは、「かわいい」「重たい」と感想を言い合い、笑顔を見せていました。
吉先生から教えられたことは、昨年も今年も一貫して大切な「生きる」ということでした。何よりも生命の尊さ。自分も周りの人も同じように大切な存在であること。辛いことがあっても、赤ちゃんのように何度でも立ち上がって生きてほしいというメッセージが心に響きました。最後に全員で拍手をして、吉先生にお礼を言い講演会を終えました。
心温まる講演会。講師の吉裕子先生、ありがとうございました。1年生のみなさん、今日の講演はどうでしたか? 悩み多き人生ですが、今日の講演会を機に、お互いの生命を大切にする人間関係を意識的につくっていきましょう。ころんでも、赤ちゃんのように何度でも立ち上がって。
小樽明峰高校 校長 石澤 隆一