【校長だより ３号】

昨日の４月10日(木)、小樽明峰高校　72期生の入学式が行われました。

式の間は、新入生の皆さん、緊張した面持ちでしたが、ホームルームの様子などを見たらもう何人かの人達が楽しそうにおしゃべりをしていました。すべてが終わって、私は玄関で皆さんを見送っていると、保護者の方も新入生のみんなも、笑顔で学校を後にしていきました。みなさんの笑顔を見ると、いい入学式だったのではと思いました。

以下は入学式で私がお伝えした「式辞」です。

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式辞

この小樽の街にもようやく春の息吹を感じるようになり、雪解けの後の大地から花や緑が顔をのぞかせています。この良き日にご入学された６２名の皆さん、そしてご家族の皆様、ご入学おめでとうございます。私たちはみなさんと会える日を楽しみにしていました。

ここにいる皆さんの多くは、昨年から今年にかけて本校でのオープンスクールに参加されました。

そのとき、当時、受験生だった皆さんや保護者の皆様、多くの人とお話をすることができました。

ある人は、「苦手だった勉強が分かるようになりたい。」と言ってくれました。

またある人は、「これクラブ活動をやったことがなかったので、何か部活に入りたい。」と言ってくれました。

「中学校時代は人間関係で悩んでいたこともあったので、明峰では少しずつ友人を増やしていきたい。」という人もいました。

「私はほとんど学校に行っていないので、まず、行けるようになりたい。」という人もいました。

オープンスクールでは、そのようないろんな人のいろんな思いを聞くことができました。

今、みなさんはその思いを胸に秘めて、この入学式に臨んでいるのだと思います。その思いを是非、大切に持ち続けていってください。

いよいよ、これから明峰高校での生活がスタートします。

そのとき、ちょっと勇気をだして、何か新しい事にチャレンジしたり、新しい人間関係を作っていったり、自分自身の感情や気持ちをコントロールできるようになったりして、これまでの自分とは違う「新しい自分」を発見していってほしいです。

焦ることはありません。少しずつでかまいません。「新しい自分」を求めていってほしい。３年間かけて成長していってほしい。

みなさんはそれができます。それは明峰高校の今までの先輩たちが証明しています。

ついこの間の三月のことです。明峰高校を卒業していった６９期生の先輩から、卒業の間際にこんな話を聞いたことがあります。

「私は中学校時代、学校というモノはあまり好きではなかったけど、今はそうでもない。反対に好きになった。明峰に入りたてのころはそうでもなかったけど、少しずつ知り合いや友人もできた。私は部活には入らなかったけど、生徒会と関わっていくうちにオモシロくなってきた。クラスの雰囲気も、学年があがるにしたがって、まとまっていった。今では明峰を卒業したくないです」その先輩はそう言ってくれました。その先輩は明峰での生活を通して少しずつ自分自身も、成長していったそうです。

ぜひ、皆さんも先輩たちと同様に、充実した高校生活を送っていってほしいと思います。まずはその一歩を勇気をもって踏み出してほしい。私たちはそんなみなさんを応援します。

さて、保護者の皆様

先日、入学手続きの時に一緒に提出された書類の中の一つの「お子さまのこと教えて下さい」という書類を拝見しました。これまで子育てを通して、心配されたことや悩まれたこともありながらも、お子さまたちの事を深い愛情をもって大切に育てられてきたこと、大いに感じ入ることができました。中には裏面まで小さな字でびっしりと書かれた方もいらっしゃいました。我々教職員は皆様のその思いをしっかりと受け止め、教育活動を進めていきたいと思っています。

ひとつ、お願いがあります。

保護者の皆様もぜひ学校にいらしてください。

学校行事などで皆様のお力をお借りする場面がいくつかあります。また、担任の先生とお話する懇談会もあります。可能な範囲でかまいません。ぜひ学校にお越しいただいてお子さまのことを我々に教えてください。そして、学校での様子も知って下さい。さらには保護者同士のつながりも深めていって下さい。大人同士がつながっていくことは子ども達の安心にもつながっていきます。明峰高校はいろんな人の力が結集して成り立っています。よろしくお願いします。

結びとなりますが、７２期生の皆さん、そして保護者の皆様。

本日の皆様との出会いを祝しまして式辞といたします。

　2025年　　４月10日

　　学校法人　共育の森学園　小樽明峰高等学校

　　　　　　　　　　　　　　　　校長　小池幸晴